急にカサゴのから揚げが食べたくなった。
カサゴは魚屋さんには売っていない。自分で釣って来る必要がある。
カサゴのから揚げは、小料理屋さんなどで何度も食べているが、自分で作ったことはない。いつもひとさまの作ってくれたものを有り難く戴いている。料理サイトでカサゴのから揚げの作り方を確認する必要がある。捌き方が分からない。鱒類なら目を閉じていても捌けるのだけれど、勝手が違う。
普段カサゴはよく釣るのだけれど、大きさに関係なくリリースしていた。あくまで釣りと言うゲームの対象で食べようとは思っていなかった。
でも今日はなんだかカサゴのから揚げが無性に食べたくなった。
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天気はいい。波も穏やかだ。夕方まで潮はこれから退いて行く。完全装備（渓流釣り用装備の流用だ）で近くの磯場に向かった。岩を乗り越えて潮溜まりを渡り、磯の前に出た。
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今日は食べる為にカサゴを釣りに来ているので、結構意地悪な顔をしているかも知れない。仕掛けはこの冬に考案した自作のブラクリだ。幾らロストしても替えがある。と言うかムツ鉤を使っていて根掛かりが少なくロストし難い。その代わり小物はフッキングしない。魚釣りではあるが一石二鳥だ。
一投目から入れ食い状態になった。ただしベラとフグの連続だ。外道の小物は鉤掛かりしないのだが、ベラもフグもそれなりのサイズなので鉤掛かりしてしまう。 それなりの引き味が楽しめるので、このまま遊んでいてもいいかと一瞬思うが、気を取り直して場所を変えることにした。それにしても磯場の移動は大変だ。スパイクを履いていなければ確実に転ける。
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e 移動後10分で、カサゴが二匹立て続けに釣れた。二匹で十分だ。撤収することにする。喰われることが判るのか、二匹目のカサゴの胸鰭が命乞いをしているように見えるが、心を鬼にする。
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h 部屋に戻り調理を始めた。料理サイトを観ては次の手順に進む。熱が回るように背鰭の両側に包丁を入れるんだね。
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イメージとは違ったけれど、なんとかカサゴのから揚げが出来上がった。